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FreeBSD で家庭内 LAN
をやってみました


Since 4/22'98

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1.i386SX機もUNIXサーバーになる

出衛門君

2.FreeBSD のインストール

3.LAN 環境の設定

4.その他のネットワークの設定

(98.4.18)

1.i386SX機もUNIXサーバーになる


FreeBSDをWin95から覗いてみました

Samba server を使って、FreeBSD(98)のハードディスクの中身を、Windows95 から覗いてみました。

Gateway2000 から PC-9801DS に繋がったプリンターで印刷できます。

ホームページのディレクトリは Macintosh のデスクトップからも表示されます。

FreeBSD 上の X-Window の画面およびMacintosh ディスクトップの画面は下の方に。< /P>


1-1.それでは、なぜ家庭内 LAN なのか

たまたま処分予定の HUB と 10BASE-Tケーブル3本を貰い受けることになった。無論これだけで LAN が出来上がる筈もない。が、ちょっとその気になってきた。

それでどうする?という画期的な案はないが、ちょっと、やってみたくなった。

1-2.もし家庭内 LAN が実現したら

もし家庭内 LAN が実現したら、

TA(ターミナルアダプター)が繋がった Gateway2000 (GW2K)で ファイル・サイズのでかい Mac用のブラウザをダウンロードして、Mac に転送したい。
(実は、それよりも LAN を通して直接 Mac でダウンロードできるようにすることも可能なのだが、そのためにはIPマスカレードというより高度な設定が必要になる。)
Mac 内臓のモデムを使って直接ダウンロードするよりも経済的で、しかも速い。

GW2K側からの転送だけでない。Mac で描いた絵などを GW2K側に転送してみたい。
今まで、フロッピー渡しということもやってみたが、結構面倒なのだ。

と書いたところで、いざ Mac版 Netscape をダウンロードしようとすると、どうやら Mac版 はダウンロード完了と同時にインストールする仕組になっているらしい。Windows95 ではダウンロードできないようだ。

まあ、ダウンロードした大きなファイルを Mac に送信したいということにしておこう。

1-3.ではどうするの

GW2K と Mac をシリアルケーブルで接続するという方法もあるようだが、やはり、イーサネットの LAN接続の方が響きがいい。
というより、LAN の方が転送が速いのだ。( 10BASE-T のイーサネットは 10Mbps。シリアルではせいぜい 115Kbps )

しかも、LAN からルーターを通せば、GW2K と Mac で同時にインターネットに繋いでも電話料金や接続料金は1台の接続と同じ。さらに、プリンターも共有できるらしい。

たまたま FreeBSD という UNIXライクなネットワークには最適な OS が NEC のPC-9801 にインストールできるという情報を得た。
しかも、私の所有する廃棄目前の PC-9801DS2 は、動作環境の最低ラインをクリアしている。

WindowsNT サーバーなら OS だけで 10数万円もするのに対して、FreeBSD は無料。

1-4.FreeBSDの動作環境

1-5.所有するPC-9801DSのスペック(導入前)

1-6.LANカード(当然新規購入)

2.FreeBSD のインストール


Windows95風 X-Windowの画面 on FreeBSD

Windows95 のように見えますが、FreeBSD 上で動作している X-Window というやつです。画面のコピーを取るのに”さとうまさひろさん”のお力を借りました。(掲示板 [746] 98.5.11の投稿)

パッケージから netpbm をインストール。ついでに xv もインストール。後は、Kterm上で、
xwd -root | xwdtopnm | ppmtogif > screen.gif
を実行。

screen.xwd はすぐに生成したのですが、screen.gif への変換に相当の時間がかかり、1回目は中断してしまったのですが、2回目に粘ったところ、ちゃんと変換できました。(^^)
(これが Pentium なら瞬時でしょう。画面はスクリーン1024x768を縮小しています。)

通常のサーバーとしての使用には、キャラクターベースで十分ですが。特にNEC版は漢字ROMが内蔵しているのでキャラクターベースでは設定は簡単で、表示も高速です。



以上で、必要な機器は全て揃ったことになる。

いよいよ FreeBSD のインストールだが、FreeBSD はおろか UNIX さえほとんど名前しか知らない。というのはうそで、Telnet でプロバイダのサーバーにホームページ用のディレクトリを作り、ファイルを転送したくらいの経験はある。

実は FLYのコンパイルまではやったことがあるというのが正解であるが。それ以上のことは、ほとんど知らない。そこで用意した参考書である。

2-1.参考書

2-2.インストール実行

私の 9801DS には、本来の CPU の上に倍速CPU が乗っている。先ず、これを外さなければならない。
サイリックスCPU を動作させるにはコントローラプログラムが必要で、DOS起動時に config.sys にディバイス行を書き込むが、当然 FreeBSD のインストール時には使えない。
1台目の 340MB の HD から、Excel など Officeアプリケーションを削除して、3台目の C:ドライブにあったファイルを移動して、180MB の空き HD を確保。

いよいよ「FreBSD(98)徹底入門」を手元に置いて、インストールをはじめることになる。
先ず、フォーマットは何故か MSDOS で行う。DOSの領域と FreeBSD の入る領域の二つの領域を確保する。この FreeBSD用のパーテーションは、再度、領域を開放するのだが、この手順を踏むべきであるそうだ。
DOS の領域も DOS や Windows のために使うことも出来るのだが、たとえ容量があっても、どうやら止めておいた方がいい。この DOS 領域はおしるし程度に 3MB ほど確保した。
HD 180MB といっても実質 178MB で、3MB引かれるので、FreeBSD用に確保した容量は 175MB になる。

ところで、NECの旧システムのよいところは起動ドライブに悩まなくていいという点がある。どのドライブでも、どのパーテーションでも起動ドライブに出来る点。
この点に関して悩むことはないのだが、FreeBSD では( UNIX 全般であろうが)、この確保したパーテーション( FreeBSD ではスライスという)をさらに仕切る必要がある。
このスライスの中で仕切られた領域をパーテーションと呼ぶので、さらにややこしい。

とにかく、FreeBSD の CD-ROM内のシステムの他に、3.5インチ( 1.25フォーマット )のインストール用FDが用意されている。
この FD と CD-ROM が認識されればしめたものである。インストーラーの指示に従っていけば FreeBSD の導入は完了する。

初めに悩んだのがパーテーションの配分であった。実は、よく見ていけば、もうひとつ前に悩むべき問題があったのだが。
パーテーションは最低2つの領域に分けなくてはならない。ひとつは / (ルート)、もうひとつは swap という領域で、ここで確保した / の領域は再インストールするまでは変更することは出来ない。
しかも、/ というシステムの中枢部が他のファイルに占領されないように予め、線引きしているということらしいのだが、その意味でも、/ , swap の他に、/usr , /var というパーテーションを仕切っておいた方がいい。
(仕切ることで、互いに干渉しなくなるということらしい。)

第1回目のインストールでは、/ と swap だけの設定であったためか、インストールの途中でエラーとなってしまった。
今思えば原因は別のところにあったと思われるけど、/ , swap の他に、/usr , /var のパーテーションを設定することにした。
取敢えず、「デフォルトに設定」という選択で自動配分させてみた。
このデフォルト設定というのは最適配分してくれるのではなく、これ以上は必要ないという量を確保しているように見える。

いざやってみると、

となり、/usr が80MB以上確保できないということで、手動で設定するように促されてしまう。

/ の最低が 20MB で、/usr の最低が 80MB 以上とらないと次に進めない。
結局手動で

とした。

一度、/ を20MBでやってみたが、途中で FULL になってしまった。/swap はメモリの2倍というのが目安らしい。
この設定で無事インストール完了。「おめでとう・・・」のメッセージが現れる。

この後、XFree86 という GUI 環境もやってみたが、これもどうやらうまく行った。

ところが、起動途中のメッセージに Conflict が目に入った。実は、インストールのど初っ端にディバイスの設定というのがあったのだ。
この再設定はいつでも出来るのだが、この時にはそれも分らず、再インストールをやってしまった。
これも簡単に行く筈であったのだが、今度は大事な binファイルのインストールの途中に CD-ROM の読み取りに必ずエラーが出るようになってしまった。

(98.4.25)

結局この CD-ROM のシークエラーというのは最後まで悩まされるのだが、丁度おあつらえむきに 540MB の HD が手に入った。
ディスクに余裕があれば、インストールファイルの一部(インストール時にエラーを起こすファイル)だけを、 CD-ROM から、HD の DOS 領域にコピーしておいて、HD の DOS 領域からインストール、残りを CD-ROM からインストールという芸当も出来る。

bin と ssys のディレクトリーにあるファイルを HD の DOS領域に丸ごとコピーしておけばいい。

実は、Mac のファイル共有の設定には、カーネルの再構築(コンパイル)が必須なのだが、このファイルが足らないために、第1回目のコンパイルが失敗に終わっていたのだ。
このコンパイルに必要なファイルは ssys に入っている。

540MB で余裕の出来た HD であるが、これがどうも不調で、最初の起動時には無事に認識されるのだが、リブートで起動すると、SCSI の ID チェックがスキップしてしまう。要するに HD を認識しない。
幸いなことに、再度リセットすると認識される。だからといってメモリチェック時にリセットボタンを押しても駄目で、ID チェックを確認してからリセットボタンを押さないといけない。まあ、180MB に戻るよりはマシだろうというわけで、これでいくことにした。

2-3.HD 540MB 内の構成

HD に余裕が出来たので、デフォルトの設定でパーテーションの容量配分をした。手が抜けるところは抜いてしまうのが私なのである。
その前に、40MB を DOS領域として確保して、FreeBSD 用の空容量は 500MB。この 40MB には、先の bin と ssys のコピーが入る。その他、出来るだけ詰め込んだ。

/swp は使い過ぎのようだが、180MB の時に比べれば余裕があるのでよしとする。

ここで、この HD の不調は SCSI カードにも問題がないか、あるいは相性が悪いのではないかと思いなおしてみた。
使っていた SCSI-2 ボードはメルコのボードであったが、緑電子の SCSI-2 ボード(MDC-925L)がしまってあることに気が付いた。
これもメルコ製と同じく、バスマスターモードが動作する HD の場合にはバスマスターを自動的に使うというものである。手動で強制的にモードを選ぶことも出来る。
FreeBSDでは、バスマスターが使えないようだ(一部の SCSI ボードでは可能)。他のモード、DMA モード(8ビット)が推奨されているが、もう少し高速な WIO というモード(16ビット)で接続を試みた。
見事、確実な起動をするようになった。

FreeBSD に接続する周辺機器は予め動作可能か確認しておいた方がよい。LAN ボードはどのボードでも変わらないと思っていたが、適合しないものもあるようだ。
偶然にも、購入した I/Oデータの LA-98 は、FreeBSD のディバイスに用意されていたからよいが、適合しないボードを買ってしまう可能性もあったりする。

それでも、このボードが本当に使い物になるかは実際に通信するまでは分からない。不良品という可能性もある。

もうひとつは、FreeBSDに用意されているとはいえ、参考書で確認したのは LA-98 であって、購入した LA2/T-98 とは違うのかも知れない。LA2/T-98 は、10BASE-2 と 10BASE-T の両モードを備えている。
結果的には同じと見てよかったが、参考書には 10BASE-5 と 10BASE-T のように2つのモードが共存している場合には、別途、設定が必要とある。
この場合、どんな設定をすればよいかまでは参考書には載っていなかった。実のところ2つのモードが共存するというのは動作中の環境のことで、両モードを備えているという意味ではないようだ。

IPアドレスを設定して TCP-IP 接続で、ping による確認をしたところ、正しい反応がないのにはがっかりした。
実は、LAN ボード用のディバイス選択を無視していたのだ。というよりも気がつかなかった。
HD や CD-ROM ドライブは何の設定もなく動作したのに、LAN ボードは認識しない。
実はインストールのど初っ端にディバイスの設定という項目があったのだが、気がつかずにインストールを続けていた。

そういえば、起動時にコンフリクトのメッセージがあった。
予めいくつかの LAN ボードが選択された状態になっている。その内、必要なものだけを残して、他を外すようにしておかなければならない。
さらに、LAN ボードの IRQ を変更する必要もあった。これが PCI で Windows95 に接続するのであれば、プラグ&プレイによって自動的に設定されるのだが、NEC の C バスや AT互換機の ISA では、自分で IRQ を確認するしかない。

FreeBSD では、PCI であっても自分で設定する必要がある。これは、プラグ&プレイに対応していない WindowsNT であっても事情は同じようだ。
このあたりは Windows95 のありがたみが分るというものだ。

2-4.カーネルのコンパイル

こうして LAN ボードの正常動作、FreeBSD の正常動作を確認したものの、Mac と FreeBSD でファイルの共有をさせるには、カーネルの再構築(コンパイル)が必要になる。
(その点、Windows95 と FreeBSD とのファイル共有では、カーネルの再構築は必要はない。)
このカーネルの再構築で自分の環境にとって不要な機能を外し、必要な機能を導入するようになっている。
(それによって起動時間を短縮することも可能になる。)

(98.4.26)

コンパイル時間は、参考書によれば、PentiumPro200MHz で 3分、PentiumMMX200MHz で 5分だそうだが、486SX では、数時間もかかるそうだ。ということは、私の 386SX では、10時間ほどはかかるのだろうか。
5回目の正直、いざ成功すると、4時間半ほどで終わっていた。
実はコンパイルの途中に買い物に出て、帰っても中盤だろうと予想していたのだが、既にコンパイルは完了していた。その時の時間が 4時間半なので正確なところは分らないが、予想よりも相当に速かったことになる。
コンパイルが正常に終わり、text:888832,data:61440,dss:86808,dec:1037080,hex:fd318 といった情報を表示して画面は静止していた。

実は、2回目から 4回目までは必ず 2時間25分でエラーとなっていた。しかも、PCI のセクションでエラーは起きていた。
PCI バスとは無縁のマシンなので、PCI にからむ部分は全て撤去していた筈なのに。
実は、コンフィグファイルと呼ばれるカーネルの設定を記述した GENERIC98 というファイルを書き換える時に、PCI に関連する記述は全て削除したものと思っていたが、 PCI ネットワークインターフェースに関する部分の削除が抜けていたのだった。
逆に、PCI に関して全て残していればエラーもでなかったのだろう。
ただ、コンパイルが予想外に速かったのは、徹底的に余分な記述を削除したためであろう。

この GENERIC98 は、別の名前を付けて編集するのだが、Mac のファイルを共有するために書き加えなければならない記述がある。

たった2行だが重要である。
1行目は、まさしく、Mac とファイルを共有するための機能を追加する。
2行目は、DHCP というサーバーからクライアント(この場合 Mac )に、IPアドレスを動的に割り当てる機能を追加する。
Windows95 では、DHCP によらず予め固定の IPアドレスを割り当てたが、Mac の方の設定は、実はこの時、まだよく分っていない。(^^;

ここまで来たら FreeBSD のインストールは終わったようなものだ。

3.LAN 環境の設定

3-1.Samba の設定

FreeBSD で Windows95/NT とファイルやプリンターを共有するためのソフトは Samba だが、これは非常に簡単に設定が完了する。
FreeBSD のインストーラーに予めパッケージとして用意されていて、メニューの選択で導入することが出来る。
後は、簡単な設定があるだけで、方法は大概の参考書に載っているし失敗もないだろう。

3-2.Netatalk の設定


Macのデスクトップを送ってみました

Mac デスクトップの画面ハードコピーを Netatalk と Samba server を使って、Windows95( Gateway2000 )まで送ってみました。
ファイルの変換にはキッドピクス、GV、PaintShopPro を使いました。

Mac デスクトップの右上に丸く見える2つが FreeBSD(98)( PC-9801DS )のディレクトリをマウントしたアイコンです。



Netatalk は、Macintosh とファイルやプリンターを共有するソフトだが、こちらは非常に難物であった。
ひとつには私自身がまだ Mac に不慣れな点もあるのだが、それにしても難しい。
先ず、カーネルの再構築が必要なこと。
Netatalk がパッケージに用意されていなかったこと。
しかも、「徹底入門」の CD-ROM には、Ports の中にも見当たらなかった。もちろん、本文の中にも説明はない。ついでに「パワーガイド」にも説明はない。
結局、雑誌「インターネットマガジン 1998.4」の付録 CD-ROM の中に Netatalk を見つけることが出来た。
この中の標準の ports も圧縮された形で入っているので、一度展開しなければ中身が分らない。バージョンの違う別の CD-ROM から展開するというのは、これもどうしてよいか分らない。
よくよく見ると、netatalk という単独のディレクトリに netatalk は入っていたのだ。
後で、その雑誌をよく読むと、CD-ROM 内の netatalk のディレクトリに入って、make install と打ち込むだけでよいとあるが、わざわざ、ディレクトリの中身を HD にコピーして、

とした。

ともかく、これで netatalk は導入できた。
後は、atakd.conf といったテキストファイルの簡単な設定で完了だ。
が、まだ、Mac 側の設定が残っている。

(98.4.29)

まだ、動作を確認したわけではないので気になって、名古屋駅地下の三省堂に寄ってみた。見つけた参考書。

Netatalk のインストールに make を使った方法だけでなく、pkg_add を使った方法の説明もあった。

これだけでもよいようだ。
別の make を使った方法を見ると、# make ですべてのバイナリファイルが作成され、# make install でインストールされるとある。
・・・わたしのとった方法でも、間違いなかったようだ。(^^)
make を使った場合には Makefile を書き換えて、指定した好みのディレクトリにインストールすることもできる。

さらに、プリンタの共有については、papd.conf を書きかえればよいという説明があった。
が、具体的にどうすればよいかの説明はない。
プリンタの設定については、別途解説を探す必要がある。

次に、Mac 側の設定であるが、「サーバー構築入門」を読むと、Mcintosh 側に変更すべきところはないとある。
Appleメニューから「セレクタ」をクリックして、サーバーの一覧から FreeBSD のホスト名を選択すればよい とあったが、そんなホスト名 は見つからない。
せっかく、Mac 側の設定にも触れた参考書を見つけたと思ったものの次には進めない。・・・困ったもんだ。(^^;

ここで、前出の「LAN接続設定実戦マニュアル」という参考書をめくってみた。
この参考書も大半が Windows や NetWare に関するものだか、Mac については、終わりの方に結構詳しく載っていた。
Mac はマニュアルを読まなくても取敢えず使えてしまうので勉強不足であったのだ。
次のことはマニュアルに載っていたかどうかは、やっぱり分らないが、この本には載っていた。
要するに、初期設定のままではインストールされていない OS の機能があったのだ。この本には漢字TALK 7.5.1 のカスタムインストールの方法まで詳しく載っている。
実は、この時まで、いよいよ MacOS 8.0 へ移行しないと無理なのかと思っていた。
このカスタムインストールで、AppleShare とかネットワークに必要な関連ファイルを追加した。

まあ、ここまで解明されれば、ファイル共有も、後は簡単だ。

※(5/2) 起動にかかる時間は、Samba ではほとんど瞬時であるが、Netatalk では 40秒もかかる。Netatalk を導入してからの起動時間が、起動メニューを選択してから login: まで、2分30秒なので、かなりな割合である。
それでも使う意味は十分ある。

この Mac のファイル共有が実現できたことで、当初の目的は果したことになるが、せっかくの FreeBSD は、これだけの機能にとどまらない。
WWW サーバーの利用で、インターネット上のホームページをシミュレーションできるのだ。本当は、インターネットに公開するというのが本来であるが。
X-Window を使えば、サーバーとしてだけでなく、クライアント的な使い方も出来るだろう。
( ちょっと i386 には、きつそうだが。・・・しかし、少しやってみた感じでは、このマシンで Windows3.1 を動かしたくらいのスムーズさはあったろう。)

4.その他のネットワークの設定

(98.5.1)

ここまで来れば基本的にはメールサーバーも FTP サーバーも使えるようになっている。(インストール時にセットアップされる。)

4-1.メールサーバー

使い出してしばらくすると管理者(私)宛てにメールが届く。外部から来たわけではない。システムが送っているのだ。
root の管理者権限で LOGIN するたびに、You have new mail. と表示される。
これが表示される度になんとかメールシステムを導入して確認してみなければ、と思ったりもしたが、何のことはない。# mail と打ち込めば、メールの一覧が表示されるのだ。
( # はプロンプト )
一覧には番号と宛先、日付などが付き、プロンプトが & に変わる。& 1 リターンで最初の番号のメールが読める。もちろん、英語なので意味不明。なにか大事な助言が書かれているようだが、後でと思っていたら、次回には削除されていたことがあった。

※(5/2) & h で一覧表示、& d で選択されたメールを削除。& q で mail コマンドを終了する。このとき、さとうさんから助言があった mbox というファイルに保存される。このファイルは、# cat mbox で読むことが出来る。

4-2.WWW サーバー

Samba によるファイル共有の後でやったのが、WWWサーバーで、パソコンの FTP ソフトを使って、プロバイダに公開されているのと同じ HTMLファイルをドーッと送ってプロバイダと同じ Web 環境を構築することだ。
Apache により WWWサーバーが設定され、管理者(私)用の Web スペースが確保される。さらに ユーザー(私)のディレクトリにも Web スペースを確保することが出来る。

ローカルな環境の中、ユーザー名で LOGIN すると、/usr/home/yosi というディレクトリに到着する。
ここに、プロバイダに初めて LOGIN した時と同じように、public_html を作成し、public_html に permission を設定する。
東海インターネットの解説に従って、

とやってみた。( % はユーザーログイン時のプロンプト)
可笑しくなるほど同じなのだ。違いといえば、電話代が要らないことと、インターネットに繋がっていないこと。

で、FTP は同じように WS-FTP を使う。HostName/Address にドメイン名を入れたいところだが、この時は、直接 IP アドレスを入力した。
転送速度だが、ローカルだから当然と思うかもしれないが、確かに速い。ISDN に繋いだ時よりも速いが、MO でバックアップを取る時よりも速い

なぜ、こんな事を書くかというと、WWWサーバーが設定でき、CGI が動作するようになって、掲示板を表示した時には、さすがに、CPU の遅さを実感したからだ。

遅いと言ってもあまり通信状況のよくない時間にモデムで掲示板に接続した時くらいの速さであろうか。これは通信に時間がかかっているのではなく、投稿ログの処理に時間がかかっているのだろう。通常の HTMLファイルの表示ではほとんど問題にならない速度で表示される。

4-3.telnet 接続

(98.5.1)

今日は telnet をやってみた。Windows95 付属の telnet だ。
メニューバーの 接続→リモートシステム の選択で表示されるダイアログに、ホスト名を入れる。このまま 接続のボタンを押す。

表示される電話接続のダイアログをキャンセルすると瞬時に login: が表示される。

ここで、ユーザー名でログイン。パスワードを打つと、ユーザー(私)のホームディレクトリー( /usr/home/yosi )に到着する。
一旦、exit して、再度、login: root を試みた。
さすがにセキュリティがかかり、Password: で引っかかってしまう。でも、telnet では絶対に管理者権限でログインできないのだろうか。

再度、ユーザー名で入り、さらに % su と打つ。次に root のパスワードを打つ。見事ログイン!!
su で入ると制限はあるものの管理者権限の一部を使えるのだ。これが出来るためには そのユーザーが wheel というユーザーグループに属している必要がある。

私は管理者とユーザーの二つの顔を持つ。

4-4.CGI,SSI & Fly

(98.5.16)

WWWサーバーの準備が出来て、いよいよ CGI関連の動作チェック。CGI と SSI が実行可能となるように、access.conf と srm.conf を書き替える。
ドーッと送り込んだ htmlファイルも一部書き替える必要がある。CGI が置かれている場所がプロバイダのURLに直接指定されていたからだ。
CGI の Perlスクリプトは、ユーザーディレクトリの構造を同じにしているので、書き替える必要はなかった。
いよいよ、ブラウザを起動して、ローカルのホームページを開く。見事!掲示板のメッセージが表示された。成功だ!

ところが、カウンターが実行できない。
ひとつは理由が分る。画像を表示するための fly が設定されていないからだ。
SSI のカウンターについては、fly を必要としないのに動かない。
やっと分ったことは、カウンターファイルの入るディレクトリの属性が違っていたことだ。
drwxr-xr-x というように、x 属性が必要なのだが、何故かそれがなかったこと。
・・・これは、chmod 777 とすることで解決( drwxrwxrwx )。

CGI の画像数字を使うカウンターのために、保存してあった fly のバイナリファイルを転送してみた。
以前プロバイダのサーバー上でコンパイルしたものだ。このまま使えるか?という疑問もあったが、駄目だった。
仕方ないので、ローカルサーバー上で、コンパイルを試みた。
今回のコンパイルで出来上がった fly のサイズは、以前のものより若干大きかった。
これで動作したかというと、まだ駄目だった。
結局のところ、これも fly が使う tmp ディレクトリの属性に問題があった・・・。
うまく行ったところで、以前の fly に戻してみると、なんと、この fly でも動作するではないの。
・・・では、何故、ファイルサイズが違うのか?(まだ分らない(^^;)

とにかく、これでプロバイダに送る Perlスクリプトと同じものが動作する環境が整った。

4-5.倍速CPUのためにカーネル再構築

(98.5.16)

今日は午前中に倍速CPU(PK-Cx486SRX2:IOデータ)を、386CPUと置換えるために、カーネルの再構築(コンパイル)をやってみた。
朝6時47分から始めて10時10分に終わった。今回も他のことをやっていて、気づいた時がその時間であったので、もう少し速かったのかもしれない。
それにしても、3時間20分程なので、前回よりも何故か、1時間も速かった。

コンパイル完了後のメッセージが、text:888832,data:61440,dss:86824,dec:1037096,hex:fd328 だったので、ファイルサイズはわずかに増えている。
今回の設定は、i386 を残したまま i486 を追加して、Cyrix用のオプションを加えてみた。i386 は念のために残したが、必要かどうかは不明。

実際に倍速CPU を取りつける前に、再起動してみると、数行表示してそのままリブートしてしまう。
やっぱり CPU を取り付けてみなければならない。取り付け用のマニュアルを再確認して取り付け完了。

再度、電源を入れスタート。今度は、順調に起動時の表示が流れていく。Cy486DLC(486-class CPU) Origin="Cyrix" と表示される。
起動時間は、2分20秒であったので、あまり変わっていない。前回の2分30秒が正確なら、10秒短縮したことになるが・・・。

ともかくも、正常に起動できてよかったというのが感想。
FreeBSD のために外していた倍速CPU も使えるようになり、これで、DOS/Windows3.1 も以前の環境に戻ったことになる。

(なお、既記載分も予告なく訂正、削除、追加する場合があります。)


Router で家庭内 LAN をやってみました

Linux で家庭内 LAN をやってみました2

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